ロシア独自の国際ブランド「MIR」とは?〜安全保障×クレカ〜
「MIR」(ミール)をご存知ですか?
VISAやMasterCardのようなクレジットカードの国際ブランドです。
(世界中で使えるわけではないので国際ブランドとは言えないのかもしれませんが...)
この記事では、ロシア発のブランド「MIR」を通して、安全保障×クレカというテーマで綴ります。
国際ブランドとは?
クレジットカードの国際ブランドとは、カードに記載されたあのマークのこと。
VISAやMasterCardなどは誰しも聞いたことがあると思います。
ここで注目したいのは国際ブランドがどの国の企業なのかということです。
- VISA...アメリカ
- MasterCard...アメリカ
- American Express...アメリカ
- Diners Club...アメリカ
- JCB...日本
- (DISCOVER)...アメリカ
- (銀聯)...中国
見てください、ほとんどアメリカの企業なんです。
アメリカ政府がVISAやMasterCardに敵対国でのビジネスを禁じたら、その国の経済はたちまち窮地に陥ります。
どれだけバーコード決済やタッチ決済が普及しても結局はクレジットカードに紐付けて払うことが多いですからね...
ロシア独自の国際ブランド「MIR」
話を「MIR」に戻しましょう。
ウラジオストクで見かけた、見慣れないブランド「MIR」
僕はロシアのウラジオストクへ行ったことがあります。
バーガーキングの注文端末の写真です。
よく見てみてください。
MasterCardのロゴの上に緑のロゴが見えますよね、これが「MIR」です。
「MIR」誕生の経緯
「MIR」は2015年に誕生しました。
きっかけは2014年のクリミア併合です。
ロシアがウクライナのクリミア半島を半ば強制的に併合しました。
それに対し欧米諸国はロシアに経済制裁を加えました。
その時、一時的にVISAなどのクレジットカードがロシアで使えなくなったそうなんです。
クレジットカードが使えないなんてロシア経済にとって大打撃...
そこでロシアは独自の国際ブランド「MIR」を始めたのです。
「MIR」を始めるにあたって、JCBを参考にしたとも言われています。
実際にJCBはMIRと共同でのカード発行も行なっています。
日本にJCBがある素晴らしさ
このように考えると、日本にJCBがあることを誇りに思えてきませんか?
万が一、アメリカと日本が対立してVISAやMasterCardが使えなくなっても、日本にはJCBがあります。頼もしい…!
(実際には、VISAやMasterCardのシェアは凄まじく高いので、禁じられれば大混乱をきたすとは思いますが、多少はマシなはず...)
みなさん、JCBもよかったら使ってみてください笑